心のとびら2007/06/24 13:22

田圃の風景

 いつかどこかで、「感動」って大事だよな。と鈍感な人間をさげすむように言ったことがあった。感動することで、物事に取り組むモチベーションが上がって、新しい創造力が芽生える。今でもそう思っているが、肝心の「感動」するという感性が最近鈍り始めていることに気づいた。

 心にゆとりがなくなったのだ。経済的に苦しい中を通って、これから何をしていけばいいのか途方に暮れてしまっている。家族がいる。家長として養っていく義務がある。底が見えてきた。焦る。頭の中が真っ白になっている。フリーズ状態だ。

 こんな状態では、感動どころではない。まわりの状況が見えない。動きを感じることができない。空が赤く染まっていても、心の窓に光が射し込んでこない。逆光で光る花や草木が語りかける美しい言葉が聞こえない。燦々と降り注ぐ陽光に揺れる木もれ日のダンスに心が躍らない。

 そよ風が運ぶ、大地の香りが匂わない。蒼穹に舞うひばりのさえずり、雑木林からこだまする郭公の声。葦の茂みで戯れるオオヨシキリ・・・。自然が語りかける様々の言葉に、なんと鈍く反応していることか。わがたましいよ。静まれ。立ち止まって、心の目を開け。耳を澄ませ。そして扉を開け。希望の光が、まもなく射し込んでくる。闇は光に勝てない。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック