今、幸せですか?2007/07/13 22:12

向日葵

 「今、幸せですか?」と聞かれたら、なんて答えようか?大学2年の息子と高2の娘がいて、ただでさえ一番大変な時に収入が不安定で、蓄えも底をついてきた。

 不安で不安で仕方がない。バイトをしながら日銭を稼いで、コンビニの店頭でこっそり求人誌をもらって、仕事を探している。今日も一件、面接を受けに行った。

 大学の用務員の仕事だが、月給はしれている。こんな状態で、「今、幸せですか?」と聞かれたら・・・、う~ん、不幸とは言えない。今までの人生の中で一番苦しいけど、不幸ではない。自分が成長するために必要な試練だと思うと、後の日に、あの時の苦しみは、このためにあったのかあ、と懐かしく振り返る時がきっと来ると信じているからだ。

 いや、今、自分には家族がいるということ。これが「幸せ」そのものだろう。一人の方が気が楽とも言えるが、家庭の温もり、苦しみをともにしてくれる妻がいるということ。これだけでも感謝しないといけない。

 就職決まったら、いっぱいうまいもん、食わしてやるからな。待っててくれ。
 ・・・、だから・・・、「今、幸せだよ」

生きる2007/07/08 21:47

屋根の上でまどろむネコ

 「生きてさえいればいい」とよく言う。生きるか死ぬかという瀬戸際では、まず口をついて出てくる言葉だ。それは、やむを得まい。しかし、死ぬほどの(死ぬ勇気もないが)目にあっていなくても、生きることに疲れを覚え、死んでもいいかと思えるほど沈み込んでいると、この言葉は酷だ。生きる目的がわからず、苦しみの意味も理解できないのだから。

 しかし「命あっての物種」ともいう。とりあえず、生きていれば、なんとかなるか・・・。

心のとびら2007/06/24 13:22

田圃の風景

 いつかどこかで、「感動」って大事だよな。と鈍感な人間をさげすむように言ったことがあった。感動することで、物事に取り組むモチベーションが上がって、新しい創造力が芽生える。今でもそう思っているが、肝心の「感動」するという感性が最近鈍り始めていることに気づいた。

 心にゆとりがなくなったのだ。経済的に苦しい中を通って、これから何をしていけばいいのか途方に暮れてしまっている。家族がいる。家長として養っていく義務がある。底が見えてきた。焦る。頭の中が真っ白になっている。フリーズ状態だ。

 こんな状態では、感動どころではない。まわりの状況が見えない。動きを感じることができない。空が赤く染まっていても、心の窓に光が射し込んでこない。逆光で光る花や草木が語りかける美しい言葉が聞こえない。燦々と降り注ぐ陽光に揺れる木もれ日のダンスに心が躍らない。

 そよ風が運ぶ、大地の香りが匂わない。蒼穹に舞うひばりのさえずり、雑木林からこだまする郭公の声。葦の茂みで戯れるオオヨシキリ・・・。自然が語りかける様々の言葉に、なんと鈍く反応していることか。わがたましいよ。静まれ。立ち止まって、心の目を開け。耳を澄ませ。そして扉を開け。希望の光が、まもなく射し込んでくる。闇は光に勝てない。